ライオンズクエストとは 森 美香子
最近の青少年(中学生)の問題として、「いじめ」や「不登校」だけではなく、麻薬乱用や、若者風俗の乱れ、更に想像を絶する残虐な殺人行為まで発生している。 これは、思春期を迎える中学生の教育に「心の教育」・「真の人間としての生きる力」が不足しがちな傾向を示している結果であると推測される。
ライオンズクエスト 「思春期のライフスキル(生きる力)教育」プログラムは、青少年が"自分自身の自尊心"を高め、"責任感のある"そして"自分も他人も大切にする"健康的 な人間に成長する為に必要な「ライフスキル-生きる力」を教育するプログラムである。「生きる力」教育とは生徒が自分の感情、自分自身を取り巻く環境や人間関係をより深く理解すると共に、生きていく上で経験する困難や問題を乗り越えていく力、そして周囲からの悪の誘いを断り、健康的で前向きな生き方をする 精神を育む教育である。
ライオンズクエスト・プログラムの学習を通じて特に生徒が学び取ることは、前向きでものごとを正しく判断する力、目標を設定して実行する力、他者との健全なコミュニケーションの取り方、飲酒や喫煙そして薬物の誘惑に対処する方法等である。更にこの学習はボランティア精神を育む体験学習も含まれている。従来の教師の教え込み型の教育ではなく生徒自身が問題点を考え、発言するとともに、その過程で意志決定する能力を育て、そして自然に自分自身が「生きる力」を身につける生徒参加型、実践型の学習プログラムである。
ライオンズクエストに取り組んだ経緯 新家 満知子
ライオンズクエストとの決定的な出会いは、2007年2月の合同例会での、高知とさみずきLCの北泰子様の講演でした。当時のZCで今は亡き越智豊様から「サーチングさんは、女性クラブだから、子供に係る様な事をすれば良いですね。」と熱心に勧めて下さり、北様からワークショップのお誘いもあり、次期会長であった小山田さんと次期幹事の私、もう1人の会員の3人が高知で受講してきました。
昔は、親は勿論、祖父母から人として大切なことを教わり、子供たちは、年齢、男女関係なく遊び、そんな中で体を作り、心を育て、精神を養い、子供の社会から大人の社会に移行する準備が自然にできていたのに、今は環境が大きくが大きく変わってしまい、昨今の教育現場の問題に心を痛めていました。
クラブ内でライオンズクエストの必要性を話したのですが、言葉だけの説明ではなかなか理解を得られず、ギブスの上から痒い所を搔いている様な状態が長く続きました。その間、沢山の先輩からアドバイス、励ましを頂きました。そのうち理解者が増え小山田会長の任期が切れる寸前の2008年6月25日、教育、PTA、L関係者130名参加の体験会が開催できた時は感慨無量でした。今思うと、すんなり実現できるより多くの意見を出し合ったからの結果で、サーチングの柱の一つとなり説明員2人が誕生しました。
結果がすぐ出る事業ではありませんが、子供たちが本当の生きる力を身に付け、幸せな人生が送れるように、私達大人が支援出来たらと心から願っています。